アンセル通信
初日の朝、緑深い、清々しい空気の体育館には杉浦さんの書かれた美しい、そして内容たっぷりのプログラムが張り出されました。続々と集まって見入るメンバー。
一昨年の三重体操祭で、皆の記憶に残る「ロープとお手玉」の発表をされた前田洋子先生を、名古屋からお迎えしての講習がメインとあって、皆の気持ちの高まりを感じました。
こうして始まった二日間、前田先生には両日とも温かいお人柄からあふれ出るエネルギーをおしみなく注いでのご指導を頂きました。
菊池先生にはボールを使った手具体操の基本を、歴史的な成り立ちから教えて頂き、羽仁先生の基本体操はシンプルな動きに心をこめて。ランドステウネでの発表を思い出した方も多かったのではないでしょうか。
古川先生の指導は、ロープにお手玉にボールにと奮闘する皆に、あえて「食べなれた物」で調整を図りつつ、手を緩めることなくしっかり身体と向き合う内容でした。
夕食後の前田先生を囲んでの懇親会では様々のゲームに興じ、宿泊はほとんどの人が4人の和室で、寛いだ、和やかな夜が過せたと思います。
係の久保田さん清水さん、宿泊の畠山さん松本さんの行き届いた準備とお世話で、何の不安もない二日間、またいつもながら古川千春さん、一久さんにも力強いサポートを頂きました。
熱心なご指導と共に、それに応える皆さんの熱い思いがあり、良い合宿になったと思います。多くの協力のお陰で怪我も故障もなく終えることが出来、感謝申し上げます。
国立女性教育会館の体育館の中は、新緑の木漏れ日と鶯の鳴き声も伴奏に加わり、50数名の笑いと汗とが実に心地よく、私を幸福感の中に浸してくれました。からだを動かす喜びの原点がまさにこれなのです、
と叫びたくなるような・・・・。
私の指導はお手玉とロープ、そしてステップあれこれ。お手玉はアンセルにはお手の物。ロープは初めてという方もあり、持つと昔の記憶が甦り、二重跳びに入りたくなる。今回は跳ばないでロープから身体を動かす
きっかけをもらう。二人一組で片手はロープの回旋運動。他方はお手玉の受け渡しで振り運動。左右違う運動で身体支配能力を養うことを期待する。また二人でロープを回しながら、一人がターン。また二人が同時に
ターン。四人一組では、二人がロープを回す。他の二人は交互にくぐる。タイミングを体得すれば、走ることも屈むこともなく、歩きながら通り抜けが簡単にできる。しかしそれに加え、回す側とくぐる側のお手玉の
受け渡しも行いながら通り抜ける。「通り抜けは真ん中ではなく、回す人の脇の匂いをかぐくらい斜めに」(指導者の少々問題発言) 膝屈伸と歩行の数もかなり増え、鞭打ちを食らわないようロープをくぐり抜ける
緊張感はかなりのものだったようです。タイミングが悪く、入りそこなうと眼鏡がロープに持ってかれて、宙に舞うから気をつけて。
ステップあれこれでは、「前」と「後」だけなのに、無造作に並ぶそれを頭に記憶し、自分からの指令通りに動く。それをクリアしたら、また違った条件でそれを記憶し動くというように、脳トレになる事を期待する。
最後は同じステップでも曲が変わればイメージも変わるというところ、指導者の手前勝手で、「私は静かで、エレガントに動くことの方が好きなのよ。」こっそりと出したのを感じ取ってもらえたでしょうか?
今こうして振り返りながら、「もっとああしたかった、こうしたかった」といたらなさを思い出すのですが、アンセルの皆さんと素晴しい時間を共有させていただけた興奮の方が深く残っています。羽仁先生ご夫妻、
菊池先生ご夫妻にお会いできましたことも大きな喜びでした。私にこのステージのチャンスを下さった古川先生には心より感謝いたします。
- 菊池先生のボールの扱いの細かな動作の練習も、前田先生のロープとお手玉を組み合わせた動きも、遊びの様で実は肩を大きく動かしスクワットも入った全身運動だと実感しました。(N)
- なわとび・お手玉 幼いころ(小学生)大好きだった遊びです。年を重ね、同じなわとび・お手玉で、こんなに頭と体を使って冷や汗・あぶら汗 とてもいい汗を流しました。(I)
- 素敵な話術で楽しい体操でした。思わず普段以上の動きができて頭の中まで動いたように感じました。
- お花の絵を描き添えられたスケジュール表の雰囲気も鳥の声と共に5月のさわやかさがありました。(N)
- ロープを使った動きは、必死にやったら止まらなくなってしまいました。リズムに乗ると、動きは気持ち良くきれいに出来ることを実感しました。
- 私は子どもの頃から今まで‘大波’の縄に一度も入れたことがありません。ロープを通り抜けられたのは、生まれて初めて。嬉しかったです。人間いくつになってもあきらめずにトライ!!←今回の教訓です。(S)
- 手に何か持つのは2倍も3倍も難しくなります。あたふたとして、うまくいきませんが、自分の癖とか苦手な所がしっかり確認でき、納得するやら情けないやら。でも楽しく夢中になりました。ぜひまたお願いいたします。(I)
- 身体のかたさがうらめしかった。ボールは苦手?でも素直に聞いてやると、上手にできました。
- ただ投げるのでなく身体を動かし屈伸しながらボールを動かすと、リズムにのりやすい。身体の柔軟が必要と体験しました。(S)
ミニ講習、施設の外へお出かけ散策、コンパス補習等、只今計画中。オープンクラスですので、ご家族・お友達もぜひお誘い下さい。詳細は9月頃配布のプリントにて。