アンセル通信
秋の気配がただよう10月29日、デンマークチームの交流プログラムにそれぞれのお役を果たして頂いた感謝と、関西遠征を無事終了した報告会が、嵐山女性会館で行われました。
当日は発表会の練習の後、食堂を一部貸切っての感謝パーティ。
そのあと談話室での報告会では、考え方や生活の違う若者を案内した方々の苦労話、エピソードを伺い、それぞれのご苦労を知る事が出来ました。
まだ事務処理が残っていますが、昨年より役所への手続きなどを精力的に時間と労力をかけ、無事成功させた実行委員の皆様のお骨折りに感謝を申し上げます。
Anne校長との出会いから30年、私達も彼らの様に(?)若く、オレロップのエリートチームとして共に旅をしました。
2年余の留学期間に多くの人の助けによって得た経験が今の自分の活動の基盤であり、その事への感謝は今までずっと持ち続けていました。
今回の事はその思いと、日本・デンマーク双方の体操をする仲間にとって、何か良い事が出来ればと考え、昨年8月にアンセルに話した事から始まりました。
1年余りの準備期間、口では言い尽くせぬ程各地でご協賛・ご協力を頂きました。
それ以上に経済面だけでなく、至らぬ所を許し、一人一人が自分の事と心に留めて大きな力を出して下さったアンセルの皆さんの支えなくしてはこの夢は実現しませんでした。
チーム40名、滞在20日間で、費用総額850万円という途方も無い金額、アンセル負担分だけでも350万円という予算でした。
打合せの交通費、11000部のプログラム印刷代、器具運搬費,事務費等、アンセルで負担して頂きました。
そしてこの10月9日のオリンピックセンターでの交流発表会には、デンマーク大使ご一家、協賛企業、体操関係者などに、私達の体操を見ていただけた事を本当にうれしく思います。
それぞれが忙しい中での練習を精一杯した結果、みんなの温かい心が一つになって会場を包んでいるようでした。
東京以外では、関西・神奈川は私が30年間で体操を通じて知り合った方々に、広島は自由学園の父母会、城崎は学園の卒業生にお世話になりました。
きつい日程になり、Anneとは夜を徹してのメールで事前に話し合いました。
体操のプロにお願いした関西では、多くの人に見て体験してもらいたい為と、各地の費用を捻出するには仕方のない事ですが、本当に詰まったスケジュールでした。
その中で、メンバーのストレスを少なく、事故のない良いパフォーマンスをする為の打合せが毎晩行われ、その彼らの方針を現地スタッフに伝えられ、(私が)引率していて良かったと思いました。
広島ではみなで折った鶴を平和記念講演に捧げる企画を急遽変更、半日休養しました。(鶴は羽仁先生と私、現地スタッフで折る。)
城崎では打合せが終わらない内にもう浴衣を着て外湯に出かけた男子達、関西でも夏のような日差しになると、短時間でも日光浴を楽しむなど、忙しい中にもやりたい事はさっさとする切替えの速さには驚きました。
最後に各地からも、良い経験をさせてもらった・デンマークの若者のパワーに接する事が出来てエネルギーを貰った・明日からの授業に生かしたい・子ども達にとってかけがえのない経験になったなど、多くの嬉しい感想が届いている事を、この紙面を借りてご報告いたします。
各地で本当に良くして頂きました。
いつも遠く、また近く見守っていて下さったアンセルのメンバーの皆様、本当にありがとうございました。
私に出来る一番大きな事は体操の指導です。
これからも研鑚してより良い体操を、みんなで出来る様に勤めて行く事で皆様への感謝の気持ちを表していきたいと思っています。
本当にありがとうございました。
(前略)
私達はあなたとアンセルが私達の日本ツアーの為にして下さった大きな働きに感謝します。
この準備は驚くべきものです!!
ラ−ス(背の高い方のトレーナー)は他チームとのツアーもいくつも経験していますけれど、この日本ツアーがベストだと言っています。
たくさんの人々が、私達のために、多くの時間と労力を使って下さいましたね。
アンセルのために、私達にも何か出来る事を願っています。
沢山の異なった楽しい経験に満ちた日々でした。
メンバーは驚きと興奮を味わいました。
忙しかったけれど忙し過ぎる事はなかったと思っています。
どうかアンセルのメンバーにお礼をお伝え下さい。
(後略)
10月7日から4日間、チームは自由学園の生徒の家庭にホームステイしました。
7日の朝オリンピックセンターを出て、大荷物と3つの電車を乗り継ぎ自由学園に到着。
学園では翌日に行われる体操会の準備に大忙しの中、チームも入念な準備と気迫のこもった練習をしました。
終了時間を1時間もオーバーし、それぞれの家庭に向った時はすっかり日も暮れていました。
8日、体操会当日です。
学園の体操会は4〜22歳までの生徒の発表に、全国から3千人程のお客様を迎える大イベントです。
その中で15分の時間をいただいての、日本で最初の演技です。
みな緊張してはいても、ごく自然に溶け込んで楽しそうに見えました。
オレロップの派遣生、アンナ(木下さんの娘)やヘンリクの指導したものもある学園生の発表も見、小さい子どもの発表には声援を、男子が俵の様に何段にも積み上がる「組立て」の演技には惜しみない拍手を、と見る事も楽しんでいました。
昼休みの"お客様も参加の生活体操"にはみな日本人と組んで体操をしました。
10日は学園の体育館で学生と関係者の為の発表と講習を行いました。
9日のオリンピックセンターに続き来日3度目の発表ですが、親しい方々の前で、前日とはまた違った気合のこもった発表でした。
見守るホストファミリーの方々も、タンプリングでは「そうだ、いいぞ!」「そこだ、イェスパ」の声、「うちの○○が一番可愛いね」などと、大まじめなお父さん・お母さんの会話も聞こえました。
3つに分れた講習は、1時間後に成果を発表しあい盛り上がった楽しい一時でした。
発表会終了後、ホストファミリーをお招きして学園・アンセル共催のお茶の会を持ちました。
ホストの方々には、長時間待って頂いたり、遅い時間に買い物に付き合うなど、忙しいスケジュールで動かねばならない彼らの全てを支えて頂いた4日間でした。
「いつもは2人きりの寂しい食卓が賑やかで楽しい時だった」「初日は沈黙の食事だったけれど、色々苦労してコミュニケーションがとれた」等々言って下さったのはありがたい事でした。
学園としては受入れの難しい時期でしたが、かかわって下さった方々の暖かいご尽力で無事東京での計画をこなす事が出来ました。
学園とデンマークに以前からの交流の歴史があった事も大きな支えでした。私達もそこに1ページを加えたなら、本当に嬉しく思います。
学園からは4日間の滞在、会場の提供の他、関係者100名余、6社の広告協賛、豊岡・広島での開催協力を頂いた事を一言申し添えます。
一番ゆったりコースの川崎方面へ。
メンバー5名(男子3名・女子2名)の付添いとして参加しました。
午前10時、小田急線向ケ丘遊園駅で案内役のスタッフ2名が加わり、8名で生田緑地にある岡本太郎美術館に行きました。
躍動感ある斬新な絵画やオブジェの数々は、私達に強烈な印象を与えました。
続いて同じ緑地内の日本民家園を見学しました。
日本の代表的な民家や水車小屋・高倉などが緑の木々の間に点在しており、小雨の降る中、日本の昔の生活を偲びながらの散策でした。
最後に電車を乗継ぎ川崎大師へ行きましたが、仏殿の真中で倒立という、若者らしいやんちゃ振りを見せる一幕もありました。
川崎駅に戻り、1時間半の自由時間に少し買物ができたのでしょう、帰りの電車の中でカバンやTシャツを嬉しそうに見せ合っていました。
小雨の中、10時に京急横須賀中央駅で斎藤先生と合流し、最初に横須賀市役所別棟の防災センターで震度6強の地震を体験。
"体験"という事で、揺れを楽しんでいた様です。
次は久里浜市立総合高校へ。
250人以上の参加者(主に30〜70代の女性と子ども達)と共に、準備運動、講習会(ストンプ、マット運動)とミニ演技発表で約1時間の予定が、チームのみんながのりにのり、発表だけで30分!
6人が頼もしく講習会をし、立派に発表をしてくれて嬉しく思いました。
昼食後ヨットハーバーへ。
帆船「アスパイア号」で小一時間のクルージングです。
陸からは船がかなり傾斜して見え、少し心配でした。
乗船は早目に切上げ、バスで海岸線を走り、ファミレスで早目の夕食です。
コーク、ピザ、スパゲティ、サラダ、フライドポテト、ベークドポテト。
皆ジャガイモが食べたかったんだー……ね!
食後、3人は買物、3人はインターネットカフェで両親・友人にE−mail。
最後に再び横須賀中央駅前にて、今日一日お世話になった方々と記念撮影しお別れしました。
そしてO.P.センターへ。大事なく戻れて、良かったです。
女の子2名、男の子3名にトレーナーのラース(背の高い方)合計6人と横浜に向いました。
スタジオには小学生から60代までの生徒さん達が約60名集まっていました。
お互いのチームのウォーミングアップをやってみた後、よさこいのクラスのスタート!
「どっこいしょ」「ソーラン、ソーラン」の発声練習から始まり、二つほど振りつけを習いました。
出来上って半分にわけて見合いましたが、チームの男の子達(ラースも含む)のあまりのなりきった踊りっぷりに、みんなから大きな笑いと拍手をもらいました。
昼はお手製の豚汁・おにぎり・漬物など頂きました。
最後にお礼を言い、プレゼントを交換し(チームは、よさこいで小物を入れる、可愛い手作り巾着をもらった)、暖かい雰囲気の楽しかったスタジオをあとにしました。
それからNISSANスタジアムと、その地下の横浜医科学センターを見学。
サッカー好きの男の子は特に楽しんでいました。
医科学センターでは子ども達が競技体操のトレーニングをするのを見ました。
競技体操をしないチームのメンバーにはとても興味深かった様です。
横浜駅に移動して、ショッピング、プリクラに挑戦して大盛り上がり!
夜ご飯もあっという間にたいらげました。
K-oneメンバーとは、そこでお別れ。
僕らのグループは今日はNo.1だ!と大満足の一日でした。
女性2名、男性4名のDKチームを引率して「小田原」へ行って来ました。
一人で不安でしたが、北川さんを中心に市役所国際交流課、通訳2名他、多数の皆さんで彼等を迎えてくれました。
会館でお茶会その後そば打ち体験、麺を1人ずつ切ってお昼に。
つゆをつけないで食べる子もいました。箸の使い方が上手なので感心しました。
食後、小田原城へ…それぞれお姫様や鎧かぶとをつけて若武者に変身。とても喜んでいました。
次は鈴廣で「かまぼこ」「ちくわ」作りに夢中になりました。
最後まで自分で仕上げた子が、実は魚が苦手だったのです。残念 !!
小田原の皆様とは、ここでお別れ。
新宿に着いてから全員ショッピングがしたいと高島屋へ。
スポーツ用品や、若者らしくデジタル商品、特にipodを皆さん購入していました。
9:30頃 O.P.センターへ到着。楽しい一日でした。
ギッテ、メッテ、ディッテの女性3人とディッテの兄ラッセ、そして私の5人で、平塚にある森本先生のスタジオをお訪ねしました。
花嫁用の白い打掛を女性が順番に着て、紋のついた羽織を着たただ一人の男性であるラッセと一人ずつ写真を撮ったり、ハッピや浴衣を着て茶道体験をしました。
正座をし、対面に座った相手に、結構上手に抹茶をたてていました。
ただ和菓子の餡、抹茶は口にあわなかった様ですが。
会員の方が持ち寄りで用意して下さった昼食をすませ、小雨の中を長谷寺と鎌倉の大仏見物に連れて行っていただきました。
鎌倉で彼等が買ったものは 350円の日本語の書いてあるリストバンドで、ギッテは必勝、メッテは根性、ディッテは闘魂、ラッセは一撃を選びました。
イタリアンの夕食をご馳走していただいた後、新宿のビッグカメラに寄り、それぞれが目的のものを買って大満足で帰路につきました。
手を振って迎えられた藤沢駅。
男の子1人、女の子3人、明るく素直な子ばかり。
デンマーク語、英語が話せる方もいて、充分コミュニケーションもとれ、和気あいあい。
雨なんか何のその、水族館で珍しい魚、イルカショーも見て海岸も散歩。
情緒ある江ノ電での移動がまた楽しく、隣合せた知らないおじさんと話をする男の子。
帰りの電車にギリギリー。
他のグループと合流、電車の中は遠足の様でした。
とてもみんな感謝していました。
楽しい企画をたてていただき、多くの方のご協力のもと、きっと日本での楽しかった一日になったことと思います。
当初の主旨とは変わり、協賛の富士フィルムへの返礼として電通の仲介で「ヨコハマそごう」で1時と3時の2回、パフォーマンスをしました。
メンバーは男女3人ずつと校長、男子リーダーの8名。
演技だけでなくデンマークについての質疑応答、みんなでストレッチと、30分間に盛りだくさん。その後Piviの宣伝で子どもと一緒に写真に収まるなど、今日は富士フィルムの仕事と割り切ってか、サービス精神旺盛でした。
空いた時間にはさっさと買物に行き、終ってからはシーバス(船)で夕暮れを海から楽しみ、山下公園まで行き、中華街を散歩。電車でみなとみらいへ移動。
ランドマークタワー展望台から素晴らしい夜景を見て、夕食を摂り帰宅。
半分お仕事の様な一日でしたが、彼らは何事もプラス思考。
十分に楽しんでいた様でホッとしました。
南体操教室の母娘達が見に来て下さり、終ってからは南先生と中学生2名が同行してくれたのもありがたい事でした。